■高望みする女性たち

 中国はこの50年の間に猛烈なスピードで経済成長を遂げ、社会は変わった。

 シュウさんが仲人の仕事を始めた時、中国はまだ市場を対外的に開放していなかった。シュウさんの依頼人の大半は、工場で働く男性だった。

 北京の工場で働いていたシュウさんは、数人の同僚から女性を紹介してほしいと頼まれた。数組の縁談がまとまるとシュウさんはとりこになった。「楽しかったので続けていたら、50年だ」

 シュウさん自身も、隣人の紹介で1969年に結婚した。

 中国の変化とともに依頼人も変わった。最近の依頼人は条件にこだわるようになっており、お見合いをすることを恥ずかしく思う人も多いという。

 これまでシュウさんの仲人で1700組以上のカップルが誕生している。だが、全員に相手を見つけることは無理だと話す。「壁に長年、張られたままの写真もある」

 シュウさんへの依頼は女性が圧倒的に多いが、女性は高望みしすぎるとシュウさんは話す。女性たちは高学歴、高収入、高身長という「三高」を望み、自分にふさわしくない相手とは結婚したくないと考えていると指摘する。

「独身女性は、ふさわしい人がいないなら恋人はいなくてもいいと言う」「だが、完璧な人間などいない」とシュウさんは説く。「態度を改めなければ、相手を見つけることは絶対できない」 (c)AFP/Jing Xuan Teng and Chloe Feng