■「単なるファンタジー」

 だが、視聴者は北朝鮮の村人の質素な暮らしに魅了されている。

 ある場面では、お湯が冷めないようお風呂にプラスチック袋をかぶせている。またある時は、停電した後もテレビを見たいがために自転車をこぐ村人の姿も映し出された。

 韓国の視聴者はこれらを面白がっている。だが、ある脱北者の女性はユーチューブ(YouTube)で、北朝鮮では停電が頻繁に起こるとし、「どの家庭にも自転車発電機がある」「あの場面を見て泣いてしまった」と話している。

 このドラマは北朝鮮の人々が韓国に好感を抱いているかのように描いている。一部の評論家は、ドラマが北朝鮮のプロパガンダを広めているとして制作者らを非難している。

 一方、ユン教授はドラマのファンの多くは南北分断について「あまり深くは」考えていないようだと指摘する。

 ドラマの最終回を楽しみにしていた33歳の会社員の女性は「あれは単なるファンタジーだ」と述べている。(c)AFP/Sunghee Hwang