11人のウイルス感染招いた英国人「スーパースプレッダー」、回復を発表
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【2月12日 AFP】シンガポールへ出張した際に新型コロナウイルスに感染し、その後多数の人にウイルス感染をもたらした英国人男性が11日、完全に回復したと発表した。ただ現在も、首都ロンドン中心部にある病院で隔離されているという。
1人から多数のウイルス感染を招く患者「スーパースプレッダー」とされるスティーブ・ウォルシュ(Steve Walsh)さんは、ガイズ・アンド・セント・トーマス病院(Guy's and St Thomas' Hospital)から、自身が回復したことを発表した。
ウォルシュさんは英国人少なくとも11人を新型ウイルスに感染させたとみられている。うち5人にはフランスのアルプス(Alps)地方のスキーリゾートで、さらに5人には自宅があるイングランド南東部ブライトン(Brighton)で感染させたとされ、もう1人はスペインでの休暇中に感染が確認されている。
ウォルシュさんは、体調不良かもしれないと感じてすぐに国民保健サービス(NHS)に連絡したと話している。
「症状がなかったにもかかわらず、病院の隔離室に行くように言われた。その後は指示通り自宅で隔離に努めた」とウォルシュさん。
「感染が確認されると、病院の隔離病棟に送られ、今もとどまっている。さらに予防措置として、私の家族も自ら隔離するよう要請を受けている」と明かしている。
ウォルシュさんの出身地ブライトンの医療機関の職員2人の感染が確認され、この施設が閉鎖されたことを受け、現地メディアはウォルシュさんに関してさかんに報道している。この医療機関の系列施設も、11日に閉鎖された。(c)AFP