【2月1日 AFP】アフリカは新型コロナウイルスの感染例が確認されていない数少ない大陸の一つだが、中国と密接な貿易関係にある一方、病院設備・診療体制が不十分な国も多く、大流行への対応能力について懸念が高まっている。

 アフリカ諸国では、政府が空港に看護師を配置して発熱している利用客をチェックさせ、中国人へのビザ発給を一時停止する一方、一般市民は不安を募らせている。

 感染疑い例は増加し、エチオピアとケニア、アンゴラ、ボツワナ、コートジボワールなどで感染が疑われる患者が報告されているが、新型コロナウイルスと確認するには時間がかかる。専門技術のない保健当局は、南アフリカなどの国々の研究室に検体を送る必要があるからだ。

 米首都ワシントンの米戦略国際問題研究所(CSIS)のグローバル・ヘルス・ポリシー・センター(Global Health Policy Center)のスティーブン・モリソン(Stephen Morrison)所長は、新型コロナウイルスがアフリカのいくつかの国々にも広がれば、まん延しかねないと指摘。それをきっかけに「パンデミック(世界的な大流行)」が起きる恐れもあると警鐘を鳴らしている。(c)AFP/Emmet Livingstone with AFP's Africa bureaux