【2月1日 AFP】インドの首都ニューデリーで2012年、バスの車内で女子学生が集団レイプされ殺害された事件で、裁判所は1月31日、翌日に予定されていた死刑囚4人の刑執行を「さらなる命令があるまで」延期するよう命じた。

 2013年に有罪判決を受けた4人は、2月1日午前6時(日本時間同9時30分)に絞首刑に処される予定だった。刑執行の延期は、死刑囚の一部に現在も判決への異議申し立ての法的選択肢が残されていることが理由だが、申し立てはいずれも退けられるとみられている。

 事件では6人が起訴されたが、1人は未成年者だったため少年刑事施設に3年収容された後に出所。もう1人は勾留中に死亡しており、自殺したとみられている。

 被害者の女子学生ジョティ・シン(Jyoti Singh)さん(当時23歳)は2012年12月、男友達と映画を見た帰りに、走行中のバスの車内で男5人と少年1人からレイプと鉄パイプによる性的暴行を受け、同じく暴行を受けた男友達とともに路肩に放り出された。

 シンさんは専門家による治療を受けるためシンガポールに航空搬送されたが、事件から約2週間後に死亡。インド各地で大規模な抗議デモが起き、性的暴行に関する刑罰の厳格化につながった。(c)AFP