【1月4日 AFP】(一部更新、写真追加)インド警察は4日までに、同国ビハール(Bihar)州の仏教聖地ブッダガヤ(Bodh Gaya)近郊で日本人女性観光客(22)が3週間にわたり地下室に監禁され、繰り返し強姦(ごうかん)された事件に関連し、男5人を逮捕した。当局が明らかにした。

 西ベンガル(West Bengal)州コルカタ(Kolkata)市警察幹部がAFPに語ったところによると、女性は昨年11月20日に同市を訪れてから間もなく、地元の男3人と知り合った。うち1人は日本語に堪能だったとされる。男らは女性に1200ドル(約14万円)相当の現金を引き出させた後、隣のビハール州にあるブッダガヤへと共に向かった。

 女性はブッダガヤで観光ガイドをしている兄弟2人に引き渡された。兄弟はその後、女性を1か月近くにわたり地下室に監禁し、繰り返し性的暴行を加えたとされる。地元警察は2日、兄弟を逮捕。他の男3人も、女性から現金を奪い、女性を兄弟に引き渡した疑いで逮捕された。

 捜査員の一人が匿名でAFPに語ったところによると、被害者の女性は繰り返し性的暴行を受けたことと劣悪な生活環境により健康状態が悪化したため、昨年12月20日にガヤ(Gaya)の医療機関に連れて行かれた。その際、女性は逃亡に成功。バラナシ(Varanasi)までたどり着いたところで出会った日本人観光客に助けられ、コルカタ(Kolkata)の日本総領事館に連絡を取ったという。女性は大学生で、11月からコルカタのホテルに滞在しており、ガヤを旅行中だった。

 ブッダガヤはビハール州の州都パトナ(Patna)の南方110キロにある古い仏教聖地で、世界的に人気の観光名所となっている。インドでは2012年にニューデリー(New Delhi)で、走行中のバスで女子学生が集団レイプされ死亡する事件が起きて以来、女性に対する暴力が問題となっている。外国人女性が襲われるケースも複数報告されており、観光客数の減少にもつながっている。(c)AFP