【1月20日 CNS】中国で最近、多くの車所有者から「高速道路のETC(ノンストップ自動料金収受システム)支払いで異常な金額が請求される。突然高かったり、安かったりする」という声が聞かれる。

 北京に住む付さんは「北京の料金所でこれまではETC割引金額が約28元(約450円)だったが、最近では、ある時は9.5元(約152円)、ある時は14.5元(約232円)、またある時は33.75元(約540円)と、まちまちでおかしい」と話す。あるネットユーザーは「高速道路の同じ区間を走っても、ETC料金表示が100元(約1600円)を超える時もあれば、ひどい時には0元もある」と投稿している。

 これについて、北京の高速道路料金所の職員は7日、「新交通規則実施以降の料金徴収システムの異常」を認め、「システムのアップグレード後、多くの不具合が発生し、今は料金表示が不正確な状態です。料金徴収のデータがシステムに反映されておらず、利用者が料金記録を検索することもできないし、銀行もまだ料金の引き落としをしていません。今、ETCカードのプリペイド残高をチェックしたら、残高がそのつど変化するかもしれません」と現状を説明した。

 1月1日施行の新交通規則では、全国487か所の省境の料金所が取り消されて区間ごとの料金徴収に統一され、車種による料金体系も変更されているという。

 交通運輸部はこの問題について「各地と大至急、連絡を取り、事実を確認してしかるべく対処する。料金過徴収分は必ず払い戻しする」と表明。ただし、先の料金所職員は「システムの不備がいつ解決するのか、今のところまだ通知がきていない」と話す。

 交通部は「理論的には、各地にある料金所の前後の料金設定に変更はなく、通行料も変わらない。ただし、元は『最短経路での料金計算』だったが、新規則では『実際走行経路での詳細計算』に変わったので、一部の車両では料金アップがあり得る。このほか、従来の最終出口での一括徴収を区間ごと徴収に変えた」と説明する。

 先の料金所職員は「出口で表示されている金額は最終区間かまたは部分的な区間だけの金額で、全行程の数値ではないかもしれない」と推測する。

 しかし、ネットユーザーからは「ETCは最後の出口で全行程の金額を表示できないものか。さもないと、われわれは実際にいくら払ったのか知りようがない」というクレームの声も上がっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News