【1月13日 AFP】米航空宇宙局(NASA)は10日、テキサス州ヒューストン(Houston)で宇宙飛行士候補生の公開卒業式を開催した。卒業式が公開されるのはこれが初めて。

 2年以上にわたる基礎訓練を修了した今期生らは、米国が再開する月面探査と将来計画されている火星への有人飛行などの宇宙飛行ミッションへの参加資格を取得。

 今期生の女性6人、男性7人は、史上最多となる1万8000人の応募者の中から選ばれ、その経歴や専門分野は、パイロットから科学者、エンジニア、医師とさまざまだった。

 このうち2人は、カナダ宇宙庁(CSA)の所属。CSAは1983年以降、米国との共同訓練プログラムに参加している。

 NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は、「彼らは優秀な人々の中でも特に優れた人材だ。高い技術を持ち、多様性に富んでいて、米国のすべてを象徴している」と述べた。

 今期生には5人の有色人種がいる。初のイラン系米国人宇宙飛行士となるジャスミン・モベリ(Jasmin Moghbeli)氏はアフガニスタンで戦闘ヘリコプターを操縦し、米マサチューセッツ工科大学(MIT)の工学学位を持つ。地質学者のジェシカ・ワトキンス(Jessica Watkins)氏は、このプログラムを修了したわずか一握りの黒人女性のうちの一人となった。

 卒業式では「タートルズ(Turtles)」の愛称で知られた今期生が、青いつなぎに身を包み、登壇して宇宙飛行士のバッジを受け取った。(c)AFP/Julia BENARROUS with Issam AHMED in Washington