【1月7日 AFP】オーストラリアで猛威を振るっている森林火災による煙霧の影響が、1万2000キロ以上離れた南米のチリとアルゼンチンで観測されている。両国の気象当局が6日、明らかにした。

 チリ気象庁のパトリシオ・ウラ(Patricio Urra)長官は、明け方の太陽が赤みを帯びて見えており、これはオーストラリアの森林火災で発生した煙霧による影響だとAFPに語った。煙霧は上空6000メートルにまで達しており、今のところ地表が影響を受ける気象条件ではなく、チリ国民に被害を及ぼすことはないという。

 一方、アルゼンチンの気象当局は煙霧の衛星画像を公開した。西から東へ移動している前線によって運ばれたと説明している。ただし、目視で確認できる影響は同じく「太陽が若干赤い」ことだけだという。

 オーストラリアで続いている大規模な森林火災ではこれまで25人が死亡。公式発表によると、アイルランドの国土にほぼ匹敵する広大な面積が焦土と化している。当局は今後数週間から数か月、火災が続くと警告している。(c)AFP