【1月2日 AFP】オーストラリアテニス協会(Tennis Australia)のトップが2日、同国で森林火災が続いていることを受け、被害を受けた人々への支援を目的としたチャリティーイベントを開催すると発表した。この動きに先立ち、同国のニック・キリオス(Nick Kyrgios)が協会に対して働きかけを行っていた。

 オーストラリアで続く森林火災では、これまでに18人が命を落とし、避難を余儀なくされている人も多数いる。そうした状況の中、テニス界の問題児として知られるキリオスが、全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2020)の前にエキシビション大会を開き、支援金を募ろうと訴えた。

 度重なる問題行為により、昨年9月には16週間の猶予付き出場停止処分を受けた24歳のキリオスは、「@TennisAustralia(オーストラリアテニス協会)、やろうぜ。火災で被害に遭った人たちへ募金を集めるために、全豪オープン前にエキシビションだ。絶対できるだろ」とツイートしていた。

 これに協会のクレイグ・タイリー(Craig Tiley)最高経営責任者(CEO)が反応し、全豪オープンや男子の国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)などの大会期間中にチャリティーイベントを開催すると発表。詳細に「期待していてほしい」と、ファンに呼びかけた。

 新設されたATPカップに出場するため、現在はオーストラリアのブリスベン(Brisbane)にいるキリオスは2日、テニス界にとっては「特別なこと」をするチャンスだとし、「言うまでもなく、協会はかなり先を見据えて動いている」「何か起きるのは間違いない。自分たち選手みんなが、何らかの形で関わることになると思う」と話した。(c)AFP