【12月23日 AFP】時計の不具合のため国際宇宙ステーション(ISS)とのランデブー(接近飛行)を果たせなかった米航空・宇宙大手ボーイング(Boeing)の無人のカプセル型宇宙船「スターライナー(Starliner)」が22日、予定より6日早く米ニューメキシコ州の砂漠に着陸した。

 米航空宇宙局(NASA)は、本番の有人ミッションを控えての最終リハーサルとなった今回の試験飛行について、ISSへの接続失敗にもかかわらず成功とたたえた。

 NASAが放映した画像によると、宇宙船は夜明け前に3本の大型パラシュートでゆっくりと降下して、エアバッグを使って着陸した。

 NASAのジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は記者団に「いくつか問題はあったが、実際には多くがうまくいった」と指摘。着陸は「見事に成功した」と強調した。さらに「われわれはISSにはたどり着けなかった。ドッキングはしなかったが、宇宙船の飛行は並外れて良かった。たくさんのデータを得てこれから検討する」と述べた。

 20日にフロリダ州ケープカナベラル(Cape Canaveral)から打ち上げられたスターライナーは、打ち上げロケットのアトラスV(Atlas V)から切り離された直後にスラスタが予定通り作動せず、軌道に到達できていなかった。(c)AFP/Ivan Couronne