マーベルの架空の国「ワカンダ」、米自由貿易協定リストに
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【12月20日 AFP】米農務省は19日、18日までマーベルコミック(Marvel Comics)に登場するアフリカの架空の国ワカンダが自由貿易協定(FTA)リストに記載され、畜牛やクリなどが関税対象外とされていたことを認めた。現時点では削除されている。
超文明国家ワカンダは、スーパーヒーロー「ブラックパンサー(Black Panther)」の祖国。
農務省は19日、海外農業局(FAS)が試験運用の際にワカンダを自由貿易の相手国として記載していたが、誤ってそのままインターネット上に公開してしまったと釈明した。
同省の報道官は、「自由貿易協定リストを管理するFAS職員が、システムが正しく動作するかを確認するのにテストファイルを使用していた」「ワカンダの情報は、テスト終了後に削除するべきだった。今は消去されている」と述べた。
ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が2017年に就任して以来、米政府は世界中の貿易相手国に積極的に立ち向かって関税を引き上げ、既存の世界の貿易秩序を揺るがしてきた。
リストに載っていることが判明するやいなや、ワカンダがトランプ氏の次の標的になるのではないかという皮肉めいた臆測が飛び交った。
米NBCニュース(NBC News)によると、ソーシャルサイエンスの研究者が食品の関税について調査していた際に、ワカンダに関するデータ数百件を発見したという。
たとえば、ワカンダ産ジャガイモを米国に輸入する際の関税は、1キロ当たり0.5セント(約0.5円)。ワカンダのテクノロジーを支える金属「ヴィブラニウム」は無関税だった。(c)AFP