【12月6日 AFP】ロシアのドミトリー・メドベージェフ(Dmitry Medvedev)首相は5日、同国当局はスポーツ界におけるドーピングの取り締まりを強化するべきだと訴えた一方で、他の国も「やましいところがない」とは言えないと主張した。

 ロシア側が世界反ドーピング機関(WADA)に提出した検査データを改ざんしたと認定されたことを受け、同国は2020年東京五輪と2022年北京冬季五輪を含め、今後4年間にわたりすべての主要スポーツ大会に出場できなくなる新たな危機に直面している。

 メドベージェフ首相は、毎年恒例となっているテレビ番組でのインタビューで、ロシアは不正行為の根絶に真剣に取り組まなければならないとの認識を示し、「われわれはドーピング問題を抱えている。これは許されないものだ」「この問題においては、そういった薬物を使用する決断をした人々に対し、より強い姿勢で臨まないといけない」と述べた。

 さらには「われわれは罪を犯してきた」と認めながらも、「他の国はやましいところがないのだろうか?」と付け加えたメドベージェフ首相は、クリーンなロシア選手は他人のミスによって罰せられるべきではないとしつつ、ロシアが直面している長期のドーピングスキャンダルについては、「一向に終わらないアンチロシアのテレビ番組」のようだと批判した。

 ロシアに出場禁止処分を科すべきとする提案に関しては、スイス・ローザンヌで9日に開かれるWADAの理事会で協議されることになっている。(c)AFP