■ライフスタイルの選択

 ソイバーガーは数十年前から存在する。だが、ビヨンド・ミート(Beyond Meat)とインポッシブル・フーズ(Impossible Foods)はビートなどの原料を使った味、歯触り、風味も本物の肉に近い商品の開発を10年前から続けてきた。これら代替肉製品はファストフードで発売されるなど、今年、大きな話題となった。

 既存の食肉業者もこれに便乗した。

 ホーメルのブランドマネジャーによると、「野菜への関心が高い」消費者向けの商品だった植物由来の代替肉ハッピー・リトルプランツ(Happy Little Plants)は、発売からわずか13週間もたたないうちに商業的に有望な商品になったという。

 しかし、食肉業者らは主力事業から撤退する予定はない。

 一方、インポッシブル・フーズは、2035年までに市場のあらゆる動物性たんぱく質に取って代わるという目標を掲げている。だが、それはあまりにも楽観的な目標だ。乳製品市場では、豆乳やアーモンドミルクといった植物性由来の「ミルク」は、売り上げ全体のわずか13%にとどまっている。

 パーデューのクリスチャンソン氏は、乳製品に関しては、消費者はアレルギーなど健康上の理由から植物性由来のミルク製品を選んでいると指摘する。だが、肉については「健康的なものを食べたいというライフスタイルの選択であることが多い」という。(c)AFP/Juliette MICHEL