【12月3日 CNS】先ごろ、「双11(独身の日)の宅配便のおかしな受取人名」がインターネットのニュースランキングに入り、注目を浴びている。

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 宅配会社の配達員は、荷物を届ける前に受取人に電話し、配達についての連絡と確認をする。受取人名の欄に「私が長い間愛した人」と書いてあったら、電話をかける時にどのように相手に呼びかけたらよいのか、何とも気恥ずかしい思いをするだろう。

 受取人名の欄に「宅配便の配達員」とか「私のお父さん」と書かれると、配達員は電話のかけ方に苦労する。自分の好きなアイドルの名前を受取人欄に入れるファンもいる。「河南(Henan)の花沢類(漫画『花より男子』のキャラクター)」や「康城(Kangcheng)の(俳優の)金城武」などだ。

■ふざけた名前を書くようになった背景とは?

 よくネット通販で買い物をするという市民の説明によると、宅配便の伝票から個人情報を抜き取って、詐欺行為に及ぶ者がいるという。受取人名に仮名を書いておけば、仮に伝票を持っていかれても個人情報を抜き取ることはできず、有効に守ることができるというわけだ。

 江蘇省郵政管理局によると、現在の規定では、差出人は実名を使わなければならないが、受取人についてはこの規定はない。仮にこの規定をつくったとしても、宅配便の配達員は受取人が実名かどうか確認する手段がない。配達の際に最も重要なのは住所と電話番号が正確なことで、仮に損害賠償などの問題が発生したとしても、一般的には差出人が主体となる。

 同局の関係者によると、ユーザーの郵便物発送情報に関しては明確な保護規定があり、サーバーの情報に対して厳格な安全管理権限を設定している。

 宅配業界でも模索とテストを進めている。「蘇寧物流(Suning Logistics)」「京東(JD.com)」「順豊エクスプレス(SF Holding)」はすでに、個人情報非表示の伝票をテスト中で、その伝票には1つのQRコードしかなく、それ以外の一切の文字情報は表示されない。この技術は、次の段階になれば普及するかもしれないという。(c)CNS-揚子晩報/JCM/AFPBB News