【11月22日 AFP】米電気自動車(EV)大手テスラ(Tesla)が21日、同社初となるピックアップトラック型EVの大々的な披露会を行ったところ、耐久性が高いはずの窓ガラスが割れるという事態に見舞われた。動揺した様子のイーロン・マスク(Elon Musk)最高経営責任者(CEO)は、激しく損傷した新型トラックの前で残りのプレゼンテーションを続ける羽目に陥った。

 米カリフォルニア州で開かれた完全電気自動車「サイバートラック(Cybertruck)」の披露会では、車体を大きなハンマーでたたくという大胆なパフォーマンスが行われ、9ミリ銃弾にも耐えられることを示すビデオが公開された。

 工業的なデザインのこのトラックは、マスク氏が率いる宇宙開発企業「スペースX(SpaceX)」のロケットに使用予定の鋼材を用いており、価格は3万9900ドル(約430万円)から。静止状態から3秒ほどで時速100キロまで加速可能だという。

 ただ窓ガラスの高い耐久性を証明する実演は、予定通りにはいかなかったようだ。アシスタントの一人が鉄のボールをトラックの窓に投げつけたところ、ガラスに大きなひびがはいった。

 会場はざわつき、アシスタントがぎこちなく笑う中、マスク氏は「ちょっと強すぎたんじゃないかな」とコメント。再び試したところ、状況は良くなるどころかもう1枚のガラスも損傷した。

「(ボールは)貫通はしなかった」と見るからにばつが悪そうに言ったマスク氏は、トラックの窓が無残に壊れているのがはっきり見える状態で残りのプレゼンテーションを続けた。(c)AFP