【11月15日 AFP】米メジャーリーグサッカー(MLS)のモントリオール・インパクト(Montreal Impact)は14日、現役時代にイングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)などで活躍したティエリ・アンリ(Thierry Henry)氏を新監督に迎えると発表した。

 フランス・リーグ1のASモナコ(AS Monaco)を率いるも散々な結果に終わり、今年1月に解任されていたアンリ氏は、インパクトを2シーズン率いることになった。

 インパクトはツイッター(Twitter)に「@ThierryHenry、モントリオールへようこそ!」と投稿し、公式サイトに「アンリ氏は2年契約を結び、2022年シーズンを率いるオプションも付いている」と記した。

 1998年のW杯(World Cup)でフランスの優勝に貢献した42歳のアンリ氏は、2010年から2014年にかけてニューヨーク・レッドブルズ(New York Red Bulls)でプレー。同クラブでリーグ戦122試合に出場し、51得点をマークするなど、MLSに精通している。

 アンリ氏は「モントリオール・インパクトの監督に就任し、MLSに戻ってくることができ光栄だ」とコメントした。

「よく知っているリーグだし、とても良い思い出がある」「このチームのことをずっと追ってきたし、今私はここにいる」

 インパクトは8月、10か月にわたりチームを率いていたレミ・ガルデ(Remi Garde)氏を解任しており、この2か月間はウィルメル・カブレラ(Wilmer Cabrera)氏が暫定指揮官を務めていた。その後任となるアンリ氏は、ここ8年で7人目の指揮官となる。

 アンリ氏は現役時代、370試合以上に出場し228得点をマークしたアーセナルでワールドクラスの選手としての名を上げ、同クラブの最多得点記録を保持している。

 また、フランス代表としてW杯には地元フランスで開催された1998年大会から4大会連続で出場。代表通算123試合51得点という成績を収め、ミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏を抑え歴代最多スコアラーとなっている。

 アンリ氏が監督としてモナコに復帰した際は大きな話題となったが、チームがリーグ戦で下から2番目の順位に沈んだことで、最終的には解任という形に終わった。

 そのためアンリ氏は監督としての力量を示し、指揮官の仕事に首を突っ込むことで知られるジョーイ・サプト(Joey Saputo)会長に対抗しなければならない。

 アンリ氏は8月、英紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)に対して「もし望むなら、私のことをクレージーだと言ってもらっていい。けれど、私はフットボールを愛しているし、自分が監督として成功できると信じている」と述べていた。

 モナコで挫折を味わったにもかかわらず、アンリ氏は「私は完全にそれを乗り越え、それが自分のやりたいことだと確信した。そのことに疑いは一切ない」と続けた。

「(モナコを去ってから)指導してもらったコーチと顔を合わせた。彼らはこう言うんだ、『もう君は指導者だと言っても構わない。君は解任されたんだから』とね」 (c)AFP