【11月5日 AFP】3日行われた19-20イングランド・プレミアリーグ第11節のエバートン(Everton)戦で、相手MFアンドレ・ゴメス(Andre Gomes)にタックルしたトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)の孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)がレッドカードを提示されたことについて、トッテナムを率いるマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督は4日、チームが異議申し立てをする可能性を示唆した。

 エバートンの本拠地で行われた一戦では、26歳のゴメスが孫のタックルを受けた勢いでトッテナムDFセルジュ・オリエ(Serge Aurier)と激突し、右足首を脱臼骨折。4日には手術が行われた。

 ポチェッティーノ監督は、最初はイエローカードを出していた主審が、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の助言によってレッドカードに変えたことを批判。また、ゴメスに対するお見舞いの言葉を述べた一方で、孫にあのようなけがをさせる意図はなかったと語った。

「孫にあのような問題を引き起こす意図が一切なかったのは明らか」と話したポチェッティーノ監督は、判定について「レッドカードを目にしたときは信じられなかった。審判の判定はイエローカードだったのに、VARの介入によってジャッジが変わった。あの状況では助けが必要だ」とコメントした。

「はっきりしないVAR判定の新たなケースとなった。VARは孫のタックルが悪質だったかどうかをチェックして、そのプレーに対するジャッジを下す必要がある。その後に何が起きたかを見るのではなく」「(異議申し立てについては)どうなるか分からない。クラブが可能かどうか確認するが、(接触の後に)起きてしまったことは変えられない」

 プレミアリーグは試合後、カードの色が変更された理由について説明しており、発表文の中で「孫へのレッドカードは、選手の安全を危険にさらしたことに対する処分。彼の最初のタックルの結果、そうしたことが起きた」と記した。

 ポチェッティーノ監督はまた、今回の件に対するエバートン選手たちの対処の仕方、とりわけ2017年3月に同様のけがをしたキャプテンのシーマス・コールマン(Seamus Coleman)の振る舞いについて感謝の気持ちを述べている。

「エバートンの選手たちは素晴らしかった」「相手のキャプテンは、孫を慰めるために控室に来てくれた」「エバートンの選手を代表して来てくれたコールマンらに感謝の気持ちを伝えたい」

 試合は結局、孫の退場によって数的不利となったトッテナムが、後半アディショナルタイムの終盤にジェンク・トスン(Cenk Tosun)に同点ゴールを決められ、1-1で引き分けた。リーグ戦のアウェーゲームで今年1月以来となる白星を逃したチームは、今季11試合を終え13ポイントしか挙げられておらず、ボトムハーフの11位に沈んでいる。(c)AFP