【11月4日 AFP】19-20イングランド・プレミアリーグは3日、第11節の試合が行われ、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)は後半アディショナルタイム7分にジェンク・トスン(Cenk Tosun)にヘディングでゴールを許し、敵地でエバートン(Everton)と1-1で引き分けた。

 しかし、トッテナムFW孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)のタックルでエバートンMFアンドレ・ゴメス(Andre Gomes)が深刻なけがをし、この一戦は陰鬱(いんうつ)なものになった。

 このファウルで孫にはレッドカードが提示されたが、ゴメスが負傷したのは、勢いがついたことでセルジュ・オリエ(Serge Aurier)と激突したためだ。

 エバートンを率いるマルコ・シルバ(Marco Silva)監督は、「一つの組織、一つのチームとして難しい時間だ。サッカーの一試合以上のものであり、いま最も重要なこと」とコメントした。

 60分過ぎにデレ・アリ(Dele Alli)が先制点を挙げたトッテナムは1-0でリードしていたが、ゴメスの負傷から試合の流れは変わり、孫はレッドカードを出される前から明らかに取り乱していた。

 アリは「彼(孫)はひどく打ちのめされていて、泣いていた」と話した。「彼のせいじゃない。孫はこれまでに会った中で最も素敵な選手のうちの一人。彼は頭を上げることさえできずに、号泣している」

 トッテナムのマウリシオ・ポチェッティーノ(Mauricio Pochettino)監督は、クラブはゴメスに対してこれ以上無いほど同情していると述べた。

 ポチェッティーノ監督は「われわれは非常に気の毒に思っている」と語り、以下のように続けた。

「非常に悪い事態で、動きの中での着地のしかたがとても不運だった」「ただお見舞いを申し上げることしかできない。(われわれは)この状況に打ちのめされている」

 しかしポチェッティーノ監督は、とりわけマーティン・アトキンソン(Martin Atkinson)主審が、ゴメスのけがを確認する前はイエローカードを手にしていたため、孫へのレッドカードは厳しい判定だったと確信している。

「ソニー(孫の愛称)へのレッドカードは受け入れられない」「ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の判定は主審を手助けしなければならない。何が行われていて、このシステムを用いることで何が起きているのか分からない。主審を助けるのではなく、むしろさらなる混乱を招いている」 (c)AFP