【10月29日 AFP】宇宙旅行会社ヴァージン・ギャラクティック(Virgin Galactic)は28日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)に上場した。宇宙旅行会社の上場は世界で初めて。創業者のリチャード・ブランソン(Richard Branson)氏は取引所のフロアで取引開始の鐘を鳴らした。

 ヴァージン・ギャラクティックのティッカーシンボルはSPCE、初日の終値は公開価格より0.34%安い11.75ドルで、時価総額は9億6900万ドル(約1060億円)となった。

 同社は上場に先立ち、すでに上場していた米投資企業ソーシャル・キャピタル・ヘドソフィア(Social Capital HedosophiaSCH)と合併。これにより、新規株式公開(IPO)に通常必要な手続きを省略しながら、4億5000万ドル(約490億円)を調達した。

 ヴァージン・ギャラクティックは2004年の創業以来、宇宙事業を進めてきた。2014年には死者を出す事故が起こったが、その後、2回にわたり宇宙飛行を成功させている。

 同社は今後、1回の飛行で6人の乗客に無重力飛行を提供する計画。商業飛行は始まっていないが、2020年夏に乗客を乗せた最初の飛行を実施する予定で、料金は25万ドル(約2700万円)に設定している。

 乗客は宇宙船内で浮遊できるほか、暗闇に浮かび上がる地球の輪郭を窓から眺めることもできる。同社の宇宙飛行には、すでに600人余りが申し込んでいる。(c)AFP