【10月28日 AFP】スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州の州都バルセロナで27日、同州の独立に反対しスペインの統一を擁護するデモ行進が行われ、約8万人が参加した。26日には、独立派指導者9人に対する禁錮刑に抗議する独立支持派のデモが行われ、約35万人が参加していた。

 警察発表によると、独立派デモに対抗する狙いの27日のデモでは、約8万人がバルセロナ中心部のグラシア(Gracia)通りを行進した。デモ参加者らはスペインとカタルーニャの旗を振り「もうたくさんだ」と訴え、「この街はみんなのもの」と唱和しながら練り歩いて「この街は常にわれわれのもの」との分離派の主張に異を唱えた。

 この日のデモに参加した、製薬業界で働くシャビエル・ダラマンテス(Xavier Dalamantes)さん(40)はスペイン国旗を肩から掛けてAFPの取材に答え、「表に出て、自分の考えを言うべき時が来た。彼ら(分離派)はカタルーニャを全体主義国家にしようとしている」と述べた。

 27日のデモは「カタルーニャ市民社会(SCC)」が呼び掛けたもので、独立反対派が「サイレント・マジョリティー(物言わぬ多数派)」であることを示すのが目的としている。SCCのフェルナンド・サンチェス・コスタ(Fernando Sanchez Costa)会長は「これはカタルーニャに対する、さらにはスペイン、世界に対する重要なメッセージだ」と語った。

 今年7月、カタルーニャ自治政府が公表した世論調査によると、独立支持は44%、独立反対は48.3%となっている。(c)AFP/Diego URDANETA