【10月12日 AFP】台風の影響で、13日の開催が危ぶまれているラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)の日本対スコットランド戦を前に、両国が挑発の入りまじった舌戦を交わしている。

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 横浜でのプールAの一戦が仮に中止となれば、正式に抗議するとスコットランドが示唆したことに怒りを見せた日本代表のジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)ヘッドコーチ(HC)は、日本が見下されているように感じるとし、法的措置の話についてはチームの「業績を台無しにした」と激怒した。

 一方でスコットランドのグレガー・タウンセンド(Gregor Townsend)HCは、試合に向けたメンバー発表を前に、用意されたメモを使ったジョセフHCのコメントに「大笑いした」と言い返している。

 プールマッチ3試合で全勝を記録していることについて「偶然ではない」と語ったジョセフHCは、続けて日本ラグビー史上最大の一戦を前に「チームの誰もがテストマッチでプレーしたがっている」と続けた。

「月曜日(14日)の朝に起きて、われわれがベスト8にふさわしいと理解することが重要だ」

 スコットランドラグビー協会(SRU)のマーク・ドッドソン(Mark Dodson)CEO(最高経営責任者)は、スコットランドが台風の「巻き添え被害」を受けるわけにはいかず、試合がキャンセルになれば法的措置に出る可能性もあると警告した。

 超大型の台風19号(アジア名:ハギビス、Hagibis)の影響により、12日に予定されていたニュージーランド対イタリア戦、イングランド対フランス戦がすでに中止となっている。
 
 ドッドソン氏は、13日の試合を中止して0-0の引き分けを宣告する手順に固執するのではなく、必要であれば14日に代替開催する「常識的なアプローチ」をとるようW杯の主催者に呼びかけた。

 こういった敵意を前提として、準々決勝進出が懸かっていることもあり、試合が行われれば怒りが吹き荒れることになっても何らおかしくはない。

 日本は2015年のイングランド大会(Rugby World Cup 2015)で3勝を挙げながらも、スコットランドに10-45で敗れたことで8強入りを逃しており、そのリベンジを狙っている。

 ブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)は再び歴史の一歩手前にまでやってきており、ジョセフHCは激しい戦いを予測している。

「非常に優れたチームとプレーする。スコットランドには多くの未知の要因がある」「日本は(現在のスコットランド代表には)勝ったことが無い。とはいえ、われわれは順位表のトップにいて、プール首位を勝ち取るチャンスがある」 (c)AFP/Alastair HIMMER