【10月8日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の弾劾に向けた調査を行っている下院の3委員会は7日、国防総省および連邦予算の編成・監督などに当たる行政管理予算局(OMB)に対し、トランプ氏によるウクライナへの軍事支援予算凍結に関する文書の提出を求める召喚状を出した。

 召喚状を出したのは、下院の情報特別委員会のアダム・シフ(Adam Schiff)委員長、外交委員会のエリオット・エンゲル(Eliot Engel)委員長、監視・政府改革委員会のイライジャ・カミングス(Elijah Cummings)委員長(各委員長はいずれも民主党)。

 上記の3委員長は、トランプ氏がウクライナ大統領に圧力をかけ、2020年米大統領選で自らの対立候補となる可能性のある民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領に関する汚職捜査を要請し、それと引き換えにウクライナへの支援を提示した疑惑を調査している。今回の召喚状では、マーク・エスパー(Mark Esper)米国防長官とOMBのラッセル・ボート(Russell Vought)局長代行に対し、今月15日までに関連文書を提出するよう命じた。

 3委員長は「(ウクライナへの)ロシアの侵略に対抗するために米議会が割り当てたウクライナに対する重要な軍事支援を、ホワイトハウス(White House)が凍結する決定を下した背後にある理由について、委員会が調査するために必要」だとしている。またこれに応じなかった場合は「下院弾劾審問に対する妨害の証拠になる」と述べた。

 民主党は大統領弾劾調査を開始して以降、トランプ政権への圧力を強めており、これまでにホワイトハウスやマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領、マイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官にも文書提出を求めている。(c)AFP