【10月7日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領の汚職捜査をウクライナ大統領に働き掛けたとされるスキャンダルでトランプ氏の弾劾調査が進められているなか、直接の体験に基づく情報があるとする2人目の内部告発者が現れた。同告発者の弁護士が6日、明らかにした。

 弁護士のマーク・ ザイド(Mark Zaid)氏はツイッター(Twitter)に「第2の内部告発者をわれわれ弁護チームが代理しているという報道は事実だと認める」「また彼ら(第2の内部告発者)は法の下に保護された開示を行い、これによる報復を受けない。この内部告発者は直接の体験による情報を持っている」と投稿した。

 これより先にザイド氏の同僚弁護士であるアンドリュー・バカイ(Andrew Bakaj)氏は、トランプ氏が職権を乱用してバイデン前副大統領とその息子ハンター(Hunter Biden)氏の汚職捜査をするようウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領に圧力をかけたとされる事案で、同氏の弁護チームは「複数の内部告発者を代理している」としていた。

 バカイ氏の使った「複数」という表現が2人を超える内部告発者を意味するのかどうかは明らかではない。通常、大統領と外国首脳の電話会談は数人の当局者が聴き取ることになっている。

 これまでトランプ氏らは内部告発の内容は伝聞情報にすぎないとして何度も否定してきたが、直接体験したと主張する内部告発者が現れたことで、トランプ氏らが従来の主張を繰り返すのは困難になるとみられる。(c)AFP