【10月8日 AFP】女子テニスの大坂なおみ(Naomi Osaka)は、今年初めに自分自身で大きな重圧をかけ過ぎたことが、その後のスランプと世界ランキング首位陥落を招いたという認識を示した。

 21歳の大坂は、6日に行われた中国オープン(China Open 2019)決勝で世界1位のアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)に勝つなど、シーズン終盤に入って本来の調子を取り戻している。

 1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2019)を制しながら、その後の四大大会(グランドスラム)では3大会続けてハイレベルなプレーをすることができていなかった大坂にとっては、東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2019)に続いてこれでツアー2連勝となった。

 6月に世界1位の座をバーティに奪取され、現在同3位につけている大坂は、バーティに1セットダウンから逆転勝利を挙げた試合後に「落ちたことで謙虚になれたし、それが今につながる大きなモチベーションになった」とコメントした。

 また、豪メルボルンで優勝した後は、「正直なところ、ランキングポイントにこだわっていた」といい、「全豪オープンの優勝で大きくポイントを稼いで世界1位になった後、数字にこだわりすぎるようになっていた」「それから、試合には絶対に負けられないと感じていた」と明かした。

 セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)を下して2018年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)で優勝した後、一気に注目を浴びるようになった大坂は、重圧を取り除くことに関してあまり「意識」しないように心掛けているという。

 そうした思考の変化が先月のタイトル獲得につながった大坂だが、バーティとの中国オープン決勝では、何としても優勝したいあまりに第1セットを落としたときは涙がこぼれるなど、最初のうちはうまくいかなかったことは明らかだったものの、どうにか気持ちを押し殺して落ち着きを取り戻した。

 大坂は自分に高い期待を懸けていたことに関して、「実際のところ、全豪オープンの後と同じような気持ちになることはないと思っている」「もう絶対にないし、それはあり得ない」と強調した。(c)AFP