【10月3日 CNS】中国インターネット情報センター(CNNIC)が発表した44回「中国インターネット発展状況統計報告」によると、ネット出前の利用者が2019年6月時点で4億2100万人に達し、ネット利用者総人数の約半分を占めた。

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 美団研究院(Meituan Research Institute)と中国飯店協会(China Hospitality Association)が共同発表した「中国出前産業調査研究報告」によると、2019年上期の市場規模は約2623億元(約3兆9500億円)に達し、通年では6035億元(約9兆1000億円)になるとしている。これは18年の4613億元(約6兆9500億円)の3割増に当たる。

 大半を占めるのはファストフード・スナック類で69%、次いで順に洋食系、地方料理、海鮮・バーベキュー(BBQ)用食材など。飲料・デザート類では、ミルクティー、果汁、スイーツなどとなっている。

 届け先では、住宅地がトップで半分を占め、オフィス、学校、ホテルなどと続いた。時間帯は、従来の昼食・夕食時間帯から一日中全ての時間帯に広がり、中でも夜間の消費(午後6時から午前6時)が顕著な伸びを見せている。

 また、「出前はユーザー数の拡大から利用頻度の増大の方向へとシフトが進んでいる」と指摘する。17年の1人当たり平均出前注文数は18.8件だったが、18年7月1日から19年6月30日の1年間では25.5件となった。

 出前サービス大手の美団外売(Meituan Waimai)の集計によると、19年上期の出前注文のうち20歳から34歳までのユーザーからの注文が86.3%にも及んだ。報告書は「家族構成の小型化が出前サービスを不可欠のものにした」と分析する。

 国家統計局の人口サンプル調査によれば、過去十数年で中国の家族構成は大きく変化し、1人家庭は2002年の7.7%から2017年の15.6%に増加、2人家庭も18.4%から27.2%に増加した。家族構成の小型化に伴って、外食回数が増加し、出前も中国家庭にとって不可欠の生活方式になっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News