【9月23日 CNS】中国・青海省(Qinghai)の青海湖(Qinhaihu)国家級自然保護区管理局は11日、2019年の青海湖における生物多様性調査の結果を発表した。水鳥は、2018年の同時期に比べて12万羽以上増えたという。

 中国最大の内陸湖である青海湖は、青海チベット高原北東部の生態系を維持する重要な水域であると同時に、西部の砂漠化が拡大するのを防ぐ自然の障壁でもある。中央アジアと東アジアの渡り鳥が飛来するルートの交差点にもなっており、中国で最も渡り鳥の繁殖数が多い。

 青海湖国家級自然保護区管理局の何玉邦(He Yubang)局長は「24か所の水鳥観測地点などで調査した結果、42種類の計38万羽余りを確認した」と説明。インドガン、チャガシラカモメ、オオズグロカモメを中心に計16万羽以上、そのほかに38種類、22万羽強が生息している。このほか、中国の国家1級保護種のオグロヅルが82羽、2級保護種のオオハクチョウも12羽観測された。

 青海省気象科学研究所の衛星遠隔探査モニタリングによると、現在の青海湖の面積は4548.56平方キロで、水位は3195.41メートルに達している。周辺の開拓などにより、湖に流入する河口部が干上がり水位が低下していたが、1970年代初期のレベルまで回復された。

 何氏は「保護区域は植物が育つ良好な環境にあり、野生動物や地元の家畜の繁殖につながっている」と指摘。青海湖全体の生態環境は近年改善しつつあり、生物の多様性が進んでいると述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News