【9月13日 AFP】2020年米大統領選でに向けた民主党の3回目のテレビ討論会が12日、テキサス州ヒューストン(Houston)で行われ、支持率トップのジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領(76)、バーニー・サンダース(Bernie Sanders)上院議員(78)、エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)上院議員(70)ら10人の候補者が一堂に会し、医療保険改革などをめぐって激論を交わした。

 最有力候補の足場固めを目指すバイデン氏は、サンダース、ウォーレン両氏の掲げる国民皆保険制度は非現実的な夢物語だと攻撃。サンダース氏の計画は「不十分」で、ウォーレン氏は財源確保の方法を示していないと批判した。

 その上でバイデン氏は、バラク・オバマ(Barack Obama)前政権時代の医療保険制度改革法(Affordable Care Act、通称オバマケア、Obamacare)を拡大する自らの計画について、「どうやって財源を確保し、どのように実現するか、なぜこちらの計画のほうが良いのか、私は説明している」と主張した。

 3時間にわたる討論会では、IT実業家のアンドリュー・ヤン(Andrew Yang)候補が、米国人10家族に毎月1000ドル(約10万8000円)を1年間提供すると宣言する一幕もあった。

 全国一律の最低所得保障制度(ユニバーサル・ベーシックインカム、UBI)を導入して、社会の自動化の中で職を失った人々の収入を埋め合わせる政策を主な公約に掲げているヤン氏は、討論会の冒頭、「皆さんが大統領選に寄付すると、どうなるか。政治家は寄付金をテレビ広告やコンサルタントに費やし、寄付した皆さんはそれらの手段の成功を願う。今こそわれわれは、政治家より自分たちを信じるべきだ」と持論を展開。

 自身の掲げる「自由の分配(Freedom Dividend)」政策こそ、「米国を再びわれわれ米国民のために機能する国にする方法だ」と述べ、興味のある家族は選挙運動ウェブサイトから申し込むよう呼び掛けた。

 この提案に対し、ピート・ブーテジェッジ(Pete Buttigieg)候補は「独創的だ。それは認めよう」と応じた。(c)AFP