【9月12日 AFP】陸上男子短距離のクリスチャン・コールマン(Christian Coleman、米国)は11日、ドーピング検査を3度受け損ねて批判を浴びたことを受け、これまで運動能力向上薬を摂取したことは一度もなく、これからも絶対にないと反論した。

 今月開催される第17回世界陸上ドーハ大会(17th IAAF World Championships in Athletics Doha)の100メートルで優勝候補に挙げられているコールマンは、12か月間で3度にわたり検査官に居場所情報の申告を怠ったとして、資格停止処分の可能性に直面した。

 しかしながら、米国反ドーピング機関(USADA)は2日、12か月間の計算方法を示した世界反ドーピング機関(WADA)のガイドラインに従い、同選手の疑惑を不問に付した。

 8月に出したコメント文で不正行為は何もしていないと訴えていた23歳のコールマンは、問題の詳細を明らかにするために、自身のインスタグラム(Instagram)で合法なサプリメントすら摂取したことがないと強調した上で、身の潔白を主張した。

「これまで薬物検査で失格になったことはなく、これからもそうだ」「自分はクリーンなスポーツの最大の提唱者だ。なぜならどれほど犠牲を払い、ここまでのレベルに到達したか分かっているからだ」

「自己弁護する必要はなかったが、自分は徹頭徹尾いかなるサプリメントもタンパク質の粉末も摂取したことはない。体力の回復を助ける合法な薬でさえもだ。一切ない。懸命に練習し、水やスポーツドリンクを飲んで休憩を取り、次の日はもっと練習に励んでいる」

 コールマンはまた、ユーチューブ(YouTube)の動画でUSADAが自分の名声を「汚そうとした」と批判し、疑惑を公表したことを責め立てた。

 先月、英大衆紙デーリー・メール(Daily Mail)で最初に疑惑が報道された後、同24日にコールマンがNBCスポーツ(NBC Sports)にコメント文を出すまで、USADAは問題について言及することを避けていた。

 コールマンは、「疑惑が公表される必要はなかった」「アスリートがプライバシーや汚名を晴らす機会を得られないまま、疑惑が公になるなんて話は聞いたことがない」「この問題を世間に公表したUSADAは恥を知れ。彼らは自分たちのルールを分かっていなかった。アスリートにはルールの把握を期待しながら、自分たちは守ろうとしていなかった」と訴えた。(c)AFP/Rob Woollard