【8月31日 AFP】香港で31日、立法会(議会)の建物前に集まった民主派デモの参加者を排除するため、警察が催涙弾や放水砲を発射した。デモ隊はこの日、警察によるデモ禁止命令や、著名な活動家や議員らの逮捕者を出した取り締まりをものともせずに抗議活動を強行していた。

 香港では先週末、ここ3か月続く政治危機の間で最も激しい規模の衝突が発生し、警察はこの日に予定されていたデモを安全上の理由で禁止していた。

 だが多数のデモ参加者はこの日、市内を行進して道路を封鎖し、「香港を、われらの時代の革命を取り戻せ」とのシュプレヒコールを上げた。参加者の多くは、デモ隊のトレードマークである黒いTシャツ姿を着用し、色とりどりの傘を差していた。

 さらにデモ隊の強硬派は、立法会と呼ばれる議会が入る建物外で、バリケードの裏にいる警官隊に向かって投石し、一方の警察側は、デモ隊を追い払おうと放水砲や催涙弾を発射。デモ隊は火炎瓶を投げて応戦した。

 日が暮れる中、デモ隊は一時バリケード内に突入したものの、催涙ガスや放出された青色の液体によって押し返された。

 地元メディアによると、色のついた液体を噴射するのは容疑者の特定を容易化するためだという。

 これに先立ち、デモ隊の一部は同日、林鄭月娥(キャリー・ラム、Carrie Lam)行政長官の公邸そばを行進。同長官は「逃亡犯条例」改正案の成立を試みて以来、デモ隊の怒りを一身に浴びている。(c)AFP/Yan ZHAO and Jasmine LEUNG