【8月28日 CNS】中国のネット配車サービス大手の「滴滴出行(Didi Chuxing)」は21日、未成年者の乗車に関する新たなルールを翌22日から開始すると発表した。16歳から18歳の未成年者も単独でネット配車が利用可能になる。

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「滴滴」によると、今後、16歳から18歳の未成年者は乗車前に必ず緊急連絡先を登録しなければならず、プラットフォーム側は「未成年者保護プラン」に基づき特別な保護を行わねばならない、としている。

「未成年者保護プラン」には、プラットフォームに実名を登録した乗客が16歳以上18歳未満の場合、緊急連絡先を設定しなければ乗車できない、と規定している。これにより、乗客の親族や友人はプラットフォーム側と共に、未成年の乗客の動向に留意し、いつでも必要な支援ができる。

 このほか、プラットフォーム側は、顧客から高い評価を受けた運転手を派遣することにより、乗客の安全意識を高めると同時に異常停車や異常走行などを監視、介入するとしている。

 昨年、相次いで発生した「滴滴」が提供する相乗りサービス「順風車(ヒッチ、Hitch)」での事件は、「滴滴」を厳しい立場へ追い込んだ。これを受けて「滴滴」は全社的な安全の見直しを実施し、300日以上が経過した。

 14日、上海市交通委員会が「滴滴」を含むネット配車関連数社に対し再度罰金を命じ、改善を拒んだ場合はアプリ運営を停止させる--との情報が飛び交い、注目を集めた。報道によると「滴滴」プラットフォームは550万元(約8262万円)の罰金命令を受けた後も、運営資格のない車両を配車しているという。ここ数日の「ブラックリスト警報」のデータから見ると、「滴滴」プラットフォームで違法車両の占める割合は82%を超える。

 なお、特に注目されている「滴滴」の「順風車」サービスについて、「滴滴」の柳青(Liu Qing)CEOはメディアとの会見で「滴滴は乗客の安全を最優先に考えている。順風車サービスはまだ調整中で、具体的な再開時期は未定」としている。(c)CNS/JCM/AFPBB News