■「新しい血」

 代表入りを逃したテオとは対照的に、元7人制のイングランド代表で同国プレミアシップのバース(Bath Rugby)でプレーするWTBルーリー・マコノキー(Ruaridh McConnochie)がメンバー入りを果たした。

 イングランドが33-19でウェールズを下した11日のテストマッチで、代表デビューを飾ったSHウィリー・ハインツ(Willi Heinz)、FLルイス・ラドラム(Lewis Ludlam)、HOジャック・シングルトン(Jack Singleton)がそろってメンバーに選ばれたことについて、ジョーンズHCは「まず、新しい血を入れるのは良いことだと考えている。物事が常にリフレッシュされる」と述べた。

 サラセンズ(Saracens)のスター選手で、ウェールズ戦には出場しなかったオーウェン・ファレル(Owen Farrell)は再び主将として招集され、ジョージ・フォード(George Ford)と共にフライハーフ2人に選ばれた。

 ダニー・チプリアーニ(Danny Cipriani)は予想されていた通りメンバーに含まれず、脳振とうや膝のけがで長期離脱を余儀なくされていた元主将のディラン・ハートリー(Dylan Hartley)も、リストから除外された。

 17日に再び臨むウェールズ戦に加え、アイルランド戦とイタリア戦のテストマッチ3試合を残している中、ジョーンズHCは来月8日の締め切りより約1か月早くメンバーの発表に踏み切った。

 イングランドが母国開催の2015年大会で屈辱のプールステージ敗退に終わった後、同国の指揮官に就任したジョーンズHCは、その苦い経験が今回の早期発表につながったとして、「決断を早めたのは、前回の経験から学んだことが理由だ」「早めにチームに自覚を持たせたいと考えている。これで仕事に着手できるし、過去最高の準備をしてW杯優勝を目指したい」と語った。

 オーストラリア・シドニーで開催された2003年大会の決勝で、ジョーンズHCが率いる同国を下したのが唯一のW杯優勝となっているイングランドは、来月22日に北海道・札幌で行われるトンガ戦で2019年大会の幕を開ける。