【8月12日 AFP】ラグビーテストマッチが11日に行われ、イングランドはビリー・ヴニポラ(Billy Vunipola)を中心としたフォワード陣の奮闘でウェールズに33-19で勝利。W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)に向けた準備試合の初戦を白星で飾るとともに、ウェールズの世界ランキング1位奪取を阻んだ。

 シックスネーションズ(Six Nations Rugby 2019)で全勝優勝を果たすなど、このところ14連勝中だったウェールズは、王者ニュージーランドが前日の南半球4か国対抗戦、ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship 2019)でオーストラリアにまさかの完敗を喫したため、この試合で引き分け以上ならランク1位に立てるはずだった。

 しかし試合は、後半の早い段階でイングランドが17点差のリードを確立。ウェールズもジョージ・ノース(George North)と交代出場のアラン・ウィン・ジョーンズ(Alun-Wyn Jones)の連続トライで5点差に詰め寄ったが、3月のスコットランド戦で31-0からまさかの引き分けに終わったイングランドも、当時のようなオープンなラグビーはせず、きっちり勝利を収めた。

 ヴニポラは「セットプレー中心のラグビーの方が自分たちに合っているし、きょうはそうしたプレーを貫いた」「ウェールズに侵入されることもあったが、彼らは素晴らしいチームだし、何回かそういう状況になったのは仕方がない」とコメントした。

 また、W杯に向けたメンバー発表を12日に控えるエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)は、英BBCに対して「試合前、紙の切れ端にきょうは33-12で勝つと書いていたんだ」「ワクワクしているし、あす31人にメンバーを絞り込むのが楽しみだ」「この試合だけでメンバーが固まるわけではない」と話している。

 一方、W杯限りでの退任が決まっているウェールズのウォーレン・ガトランド(Warren Gatland)HCは、敗戦のショックを否定し、「われわれは、特に前半はベストの状態ではなく、簡単なトライをいくつか許した」「イングランドは得意としている伝統のスタイルに戻してきた」とコメント。次週ホームのカーディフ(Cardiff)で行われるイングランドとの再戦に向け、「来週はもっと良くなる」と強調した。(c)AFP/Julian GUYER