【8月9日 AFP】女子サッカーアフガニスタン代表の首脳陣は8日、性的暴行疑惑に対する国際サッカー連盟（FIFA）の対応に問題があるため、同国の女子サッカー界にはいまだに「虐待の文化」がはびこっていると述べた。

　FIFAは6月、女子アフガニスタン代表の選手に対して性的、身体的暴行を加えたとして、同国サッカー連盟（AFF）のケラムディン・カリーム（Keramuddin Karim）元会長に永久追放処分を科した。

　しかし、同チームのケリー・リンゼー（Kelly Lindsey）監督とディレクターのカリーダ・ポパル（Khalida Popal）氏は、今回の疑惑はいまだ権力ある地位にいる数人を含めた他の人物たちにも関係するものだと明かした。

　二人はメディアに向けた書簡の中で、FIFAはこのような疑惑の追及を先延ばしにしてきたと記した。

　リンゼー監督とポパル氏は、「FIFAによる明らかな怠慢のせいで、これらの懸念が引き起こされてからもAFFでの虐待の文化はまん延し続けている」と明かした。

　FIFAが自分たちの捜査員を派遣するのではなく、この件に関するさらなる証拠を女子選手に集めさせたと伝えられているため、両者はFIFAを激しく非難した。

　FIFAは書簡を受け取ったとし、「近いうちに」返答するだろうとAFPの取材に応じた。担当者は「FIFAは追加で個人に対してなされた申し立てを、慎重に調査している」「すでに述べたように、正当な理由があればFIFAはためらうことなく制裁措置を取るだろう」とした。

　FIFAはまた、アフガニスタン当局が犯罪者の責任を追及することを求めているとしており、同国の検察はこの申し立てについて捜査を行っている。

　5月に当局は捜査の末にカリーム元会長らに対する逮捕状を発行したが、カリーム会長は出頭していない。(c)AFP