【8月9日 AFP】イタリア・セリエAのインテル(Inter Milan)は8日、イングランド・プレミアリーグのマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)に所属していたFWロメルー・ルカク(Romelu Lukaku)と5年契約を結んだと発表した。

 インテルは発表文の中で「ルカクはマンチェスター・ユナイテッドから完全移籍で加わり、ネッラズーリ(インテルの愛称)と2024年6月30日までの契約を結んだ」と記した。

 インテルはルカクの給与や移籍金について明かしていないが、英国メディアは後者について約8000万ユーロ(約95億円)だと報じている。

 待望の移籍が決まったルカクは、「インテルは望んでいた唯一のクラブ」「ここに来たのは、ネッラズーリをトップに戻すため」と話した。

 伊紙ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)によれば、ルカクの年俸は850万ユーロ(約10億円)で、まずインテルはユナイテッドに6500万ユーロ(約77億円)を支払い、その後1000万ユーロ(約12億円)の追加額を納めるという。

 インテルは、新チームのユニホームを着たルカクが「インテルは誰もがプレーできるクラブではない。だから僕はここに来た」と話している映像とともに、今回の移籍を発表した。

 長きにわたってインテル行きがうわさされていたルカクは、メディカルチェックのために8日の朝にミラノ(Milan)入りし、空港で出迎えたファンは「ルカクはおれたちのもの」というチャントを歌っていた。

 ユナイテッドのプレシーズンマッチに1試合も出場していなかったルカクは、自身がプロキャリアをスタートさせたベルギー1部リーグのRSCアンデルレヒト(RSC Anderlecht)で練習している姿が撮影されていた。

 ユナイテッドではオレ・グンナー・スールシャール(Ole Gunnar Solskjaer)監督から冷遇されていたルカクだが、インテルのアントニオ・コンテ(Antonio Conte)新監督には歓迎されるだろう。コンテ監督はチェルシー(Chelsea)を率いていた2017年にもルカクの復帰を望んでいた。

 イングランドではチェルシー、エバートン(Everton)、ユナイテッドの3チームでプレーしたルカクは、プレミアリーグで計113得点をマーク。ユナイテッドでは公式戦で42ゴールを挙げた。

 また、インテルはASローマ(AS Roma)のFWエディン・ジェコ(Edin Dzeko)の獲得も近いと報じられている。ジェコはローマからの退団を要求しているが、代わりとなる適切な戦力を補強できなかったためクラブは同選手の残留を望んでいるという。

 ルカクが加入したことに加えてジェコの移籍も予想されているため、キャプテンを剥奪され現在干されているFWマウロ・イカルディ(Mauro Icardi)がチームに復帰する可能性はさらに小さくなっている。(c)AFP