【8月8日 AFP】イタリア・セリエA、ラツィオ(SS Lazio)のウルトラス(過激サポーター)で、そのリーダー的存在だったファブリツィオ・ピスチテッリ(Fabrizio Piscitelli)さんが、ローマの公園で白昼堂々と頭部を撃たれて殺された。現地メディアが警察関係者の話として伝えた。

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「ディアボリク(Diabolik)」のニックネームで知られるピスチテッリさんは、ローマ郊外の映画撮影所チネチッタ(Cinecitta)に程近い水道橋公園で待ち伏せされたとみられる。報道によると、最近は薬物捜査の対象となっており、敵対勢力からの報復で殺された可能性があるという。

 背後から近づいてきた襲撃者に頭部左側を撃たれたと伝えられたピスチテッリさんは、過激サポーター集団を率いて、ラツィオの本拠地スタディオ・オリンピコ(Stadio Olimpico)のクルバ・ノルド(Curva Nord、北側スタンド)で何度か騒ぎを起こしていた。

 2018年8月には、スタジアム前方の席に女性が立ち入るのを禁止するように求め、「クルバ・ノルド(北スタンド)は聖域であり、前から10列目までは女、妻、フィアンセの立ち入りは認めない」「条件を満たす人間を受け入れよう。ボルゲーゼ公園(Villa Borghese gardens)でデートするようなつもりなら、別のエリアに移ってもらいたい」と書かれたチラシを配った。

 ラツィオのウルトラスはまた、地元のライバルでスタジアムを共有するASローマ(AS Roma)のファンに対する扱いが、反ユダヤ主義だとして批判を浴びている。(c)AFP