■1987年大会

開催国:ニュージーランド、オーストラリア
決勝:ニュージーランド対フランス(29-9)/会場:イーデン・パーク(Eden Park、ニュージーランド・オークランド)
3位決定戦:ウェールズ対オーストラリア(22-21)

 記念すべき第1回大会では、ウェブ・エリス・カップ(Webb Ellis Cup、W杯優勝トロフィー)の獲得を目指して計16チームが招待された。トロフィーの名前は、1823年に学校のサッカー中にボールを手に持ちながら走った英名門私立学校ラグビー校(Rugby School)のウィリアム・ウェブ・エリス(William Webb Ellis)少年が由来とされている。

 大会で最も記憶に残る試合となったのは、フランス対オーストラリアの準決勝だった。フランスはセルジュ・ブランコ(Serge Blanco)が終盤にインゴールに飛び込んでトライを決め、オーストラリアから劇的勝利を収めた。

 しかし決勝では、そのフランスも開催国ニュージーランドには全く歯が立たなかった。デビッド・カーク(David Kirk)を擁するオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)は難なく勝利を収め、トロフィーを獲得して正式に世界王者の称号を手に入れた。