【8月5日 AFP】今週開幕するテニス、ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2019)に臨む前回王者のラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)が、大会初優勝を飾った2005年頃を振り返り、個人的にはオンラインでのやりとりが中心の現在よりも、直接的な交流が多かった当時のテニス界の方が良かったと昔を懐かしんだ。

 四大大会(グランドスラム)通算18勝のナダルは、昨年大会でステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)を退けて4回目の優勝を飾り、今年もカナダ・モントリオールへ戻ってきた。33歳になる今も第一線で活躍し続けるナダルは、テニス界を席巻するキャリアをスタートさせた2000年代前半について、仲間との交流は「昔」の方が良かった気がすると話している。

「僕らの若い頃は、何かをしたいエネルギーはあったが、SNSはなかったから、ずっとパソコンの前に座っている必要はなかった」「選手同士の触れ合いは今よりも活発だった。自分はSNSのない旧世界で育ったから、そちらの方が好きだ」「とはいえ世界は変わるから、時代に合わせる必要がある」

 もちろん、今はナダルも各種ソーシャルメディアを使っているが、同時に「本物の」人生の楽しみ方も知っている。スペインのマヨルカ(Mallorca)島出身のナダルは、釣りとウオータースポーツが大好きで、今は自宅を囲む地中海で使う新しいヨットの到着を待っている。ナダルは「大会の合間に人生をどう楽しめばいいかは分かっている。少し落ち着いた気持ちで、そのすべてを楽しんでいるよ」と話している。

 モントリオールは、以前からナダルにとって思い入れのある特別な場所の一つ。2005年にはここでアンドレ・アガシ(Andre Agassi)氏を破り、プロ転向後のハードコート初優勝を飾った。

「あのタイトルは大きな意味があった」「アンドレ戦ではすごく感情的になったよ」「ここには常に良い印象を持っている。また大会が始まるのが楽しみだ」 (c)AFP