【7月27日 AFP】ツール・ド・フランス(2019 Tour de France)の主催者は26日、最終ステージを残すのみとなる第20ステージでは天候悪化による土砂崩れが予想されるとして、コースの短縮すると発表した。

 第20ステージは当初、仏アルプス(Alps)のアルベールビル(Albertville)からバルトランス(Val Thorens)までの130キロメートルを走行する予定だったが、59キロメートルに距離が短縮されることになった。

 大会主催者はコメント文で、「あすは悪天候と土砂崩れが予想されていることを受け、第20ステージのルートは変更になった」と説明。これによって、最初の二つの峠は予定からカットされ、選手は直接バルトランスを目指すことになった。

 大会ディレクターのクリスティアン・プリュドム(Christian Prudhomme)氏はAFPの取材に対して、ステージ序盤に組み込まれていた区間について言及し、「コルメドロズラン(Cormet de Roselend)で3か所の土砂崩れが発生した」「そのうち一つが道路をさえぎっていて、そこに行くことができない。これが唯一の可能な解決策だ」と述べた。

「新たな土石流が起きるかもしれず、そこを介さないルートを取る必要がある」

 26日の第19ステージも、ひょうの嵐や土砂崩れの悪天候に遭遇し、サンジャンドモーリエンヌ(Saint-Jean-de-Maurienne)からティニュ(Tignes)まで予定されていたコースが短縮される事態を余儀なくされた。

 この日マイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を奪取したチームイネオス(Team Ineos)のエガン・ベルナル(Egan Bernal、コロンビア)にとって、ステージの短縮は追い風となり、コロンビア勢として初のツール制覇に近づく期待を高めるものになっている。(c)AFP