【7月26日 AFP】欧州連合(EU)は25日、英国のEU離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐる協定案の修正を強く求めたボリス・ジョンソン(Boris Johnson)新英首相の要求を一蹴した。

 ジョンソン首相は同日、就任後初の議会演説で好戦的な姿勢を取り、EUに対し、現行の合意内容見直しへの反対を「考え直す」よう要求。「さもなければ、われわれはもちろん、合意なしでEUを離脱しなければならない」と述べ、10月31日の離脱期限に向けた準備を「加速する」と宣言した。

 ジョンソン首相は、EUが昨年11月にテリーザ・メイ(Theresa May)前首相と合意した離脱協定案の内容は「受け入れられない」とし、同案は「われわれの経済的独立を手放す」ものだと警告した。

 これに対し、EU側の首席交渉官であるミシェル・バルニエ(Michel Barnier)氏はEU加盟国の大使に対して送付した電子メールで、ジョンソン首相の要求は「受け入れられない」と表明。同首相は有害な「合意なき離脱」の恐れを高めることで、EUを分断しようとしていると警告した。

 また、ジャンクロード・ユンケル(Jean-Claude Juncker)欧州委員長はジョンソン首相と電話会談を行い、EUは各加盟国の首脳から再交渉の権限を与えられていないと伝えた。(c)AFP/Dave CLARK, with Joe Jackson in London