【7月13日 AFP】テニスのウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)でレフェリーを務めるアンドリュー・ジャレット(Andrew Jarrett)氏は12日、今大会で科された罰金が記録的な数字に上ったにもかかわらず、コート上での選手の振る舞いは自身の現役時代の方がひどかったとの認識を示した。

 今年のオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)では、大会1週目に徴収された罰金の総額が10万6000ドル(約1140万円)を記録した。その大半を占めたのはオーストラリアのバーナード・トミック(Bernard Tomic)で、ジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)との1回戦で無気力プレーをしたとみなされ、賞金5万8000ドル(約626万円)を没収された。

 その他では、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)が会場のコートを傷つけたとして1万ドル(約109万円)の罰金を科され、ベラルーシのアリーナ・サバレンカ(Aryna Sabalenka)は「スポーツ選手らしからぬ行為」で同額の処分を受けた。

 さらには、イタリアの暴れん坊ことファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini)が、大会が「爆破される」のを見たいと発言して3000ドル(約32万円)を徴収された。

 しかしながら、ジョン・マッケンロー(John McEnroe)氏やジミー・コナーズ(Jimmy Connors)氏をはじめ、イリ・ナスターゼ(Ilie Nastase)氏らが活躍した1970年代から80年代に選手としてプレーしていた61歳のジャレット氏は、選手の行動基準は以前よりも改善されていると強調した。

「恥ずかしながら、私の現役時代の方が振る舞いはひどかった。70年代後半から80年代前半の頃を振り返ると、衝撃的なものがある」「行動規範がテニスの発展に貢献し、プロレベルというものを確立した」「さもなければ、テニスは違う方向に進んでいただろう」

 ジャレット氏は14年間務めてきた大会レフェリーとしての職を2020年に勇退し、40年以上にわたり主審を務めた実績を持つジェリー・アームストロング(Gerry Armstrong)氏にその座を引き継ぐことになっている。

 ウィンブルドンの試合では、多くの試練に遭遇したことを認めているジャレット氏だが、選手から判定に不服を唱えられたことはあるにせよ、選手たちとは良い関係のまま職を退くとしている。

「現役時代のことだが、スペインで男子の国別対抗戦デビスカップ(Davis Cup)に出場したとき、かなり悪質な試合を経験した。名前も知らないような選手が、ネットに出てきて私の胸元を狙って打ち込んだ」「白熱したバトルの中で、私は唯一知っているスペイン語で彼を罵倒した。ちょっとした大騒ぎになった」

「しかし、数年後には一緒にビールを飲み、すべて笑い飛ばせるようになった」「激しく対立しても年月を重ねれば、そのうち大したことではなくなる」 (c)AFP