【7月6日 AFP】男子テニス、世界ランク1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は5日、オーストラリアのバーナード・トミック(Bernard Tomic)が、現在開催中のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)の賞金4万5000ポンド(約610万円)を全額剥奪されたのは「不公平」との認識を示した。

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 お騒がせ選手として知られるトミックは、2日に行われた男子シングルス1回戦でのパフォーマンスが無気力であると見なされ、主催者のオールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブ(AELTC)から処分を受けた。

 トミックがジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)に2-6、1-6、4-6で敗れた問題の一戦は、所要時間がわずか58分で今大会の男子では最短となった。

 前回大会覇者でATP選手協議会(ATP Player Council)の会長も務めるジョコビッチは、「賞金を全部取り上げるのはフェアじゃない」とすると、「コート上での振る舞いや動きから、彼がどれほど力を注いでいるか見定める必要がある。彼は今大会の出場権を勝ち取ったのであり、トップ100に入る選手だ」「必死でここまでやってきたんだ。賞金のほとんどは、彼にふさわしい額だ」と擁護した。

 ジョコビッチはまた、別の観点も考慮に入れてもっと軽い処分が妥当だとしており、「観客や2回戦進出を目指していたはずの他の選手にとっても、これは好ましくない」「トミックが戦ったのは、グラス(芝)コートの名手であるツォンガだ」と強調した。(c)AFP