【7月12日 AFP】男子テニスのレジェンド、ボリス・ベッカー(Boris Becker)氏(51)が現役時代に獲得したトロフィーや記念品など82点が、インターネットオークションで合計68万7000ポンド(約9300万円)で落札されたことが、同氏の破産管財人によって明らかにされた。

【写真】ボリス・ベッカー氏のビフォーアフター

 四大大会(グランドスラム)通算6勝を誇るベッカー氏は、2年前に破産宣告を受けて負債総額は5000万ポンド(約68億円)にも上るとされているが、一部の債務が取り下げられれば、その額は大幅に削減される。

 最高額で落札されたのは、ベッカー氏がイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏を下した1989年の全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)で獲得したトロフィーのレプリカで、終了間際の入札が相次いで制限時間が延長された末に15万250ポンド(約2000万円)の値が付いた。

 オークションを開催した英競売会社のワイルズ・ハーディー(Wyles Hardy & Co.)によると、ベッカー氏のトロフィーをはじめ、写真や記念品の入札に参加したのは、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)の観客を含めて世界32か国から495人に上った。

 しかし、全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)のトロフィー2個とウィンブルドンのトロフィー3個などは行方が分からなくなっている。そのため、筆頭の破産管財人である会計事務所スミスアンドウィリアムソン(Smith & Williamson)のマーク・フォード(Mark Ford)氏は、それらの所在を知っている人に申し出るよう求めている。

 フォード氏はAFPの取材に対して、「ベッカー氏がウィンブルドンと全豪オープンで獲得したトロフィーなど行方不明の6点に関して、われわれは現在も所在特定と回収に希望を持っている」とすると、「これらに関する情報を持っている人は、どうか破産管財人まで連絡を」と述べた。(c)AFP/Pirate IRWIN