【7月11日 AFP】女子サッカーW杯フランス大会(FIFA Women's World Cup 2019)を制した米国代表が10日、ニューヨークで凱旋(がいせん)パレードを行い、数万人のファンから祝福を受けた。紙吹雪が舞う中、「平等な賃金」や「USA」といったコールが鳴り響いた。

 金色で「ワールドチャンピオン」と書かれたそろいの黒のTシャツを着た米国代表チームは、低速で走行したオープントップのフロート車からファンに手を振った。青空にはブロードウェー(Broadway)にそびえ立つ高層ビルの窓から、オフィスワーカーが投じた白い紙吹雪が舞った。

 大会最優秀選手賞を獲得したミーガン・ラピノー(Megan Rapinoe)は、おなじみのゴールパフォーマンスを披露し、通称「キャニオン・オブ・ヒーローズ(Canyon of Heroes)」までのルートに列をなしたファンに優勝トロフィーを掲げた。

 ラピノーは「このチームはへこたれず、不屈で、ユーモアのセンスにあふれていて、本当に最高。ピンクや紫色の髪の選手がいて、タトゥーをしていたりドレッドヘアの選手もいます。白人も黒人もいて、ストレートの女子もいればゲイガールもいます」と話した。

 パレード中、選手には「平等な賃金」のコールがかけられ、あるフロート車では観衆から渡された「パレードはクール。平等な賃金はもっとクール」とつづられたポスターが掲げられていた。

 米国中で祝福されているチームは、男女平等という点でも支持を集めている。チームは男子と平等な賃金と労働条件の実現を求めて米国サッカー連盟(USSF)を訴えていて、7日にオランダとの決勝が行われたグラン・スタッド・ド・リヨン(Grand Stade de Lyon)でもファンは「平等な賃金」を叫んだ。(c)AFP/Thomas URBAIN