【7月10日 AFP】米航空機大手ボーイング(Boeing)の9日の発表によると、同社の今年上半期の商用機納入数は239機となり、昨年同期比37%減となった。相次ぐ墜落事故で主力製品の737MAX型機の納入が止まったことが大きく響き、ライバルの欧州航空機大手エアバス(Airbus)に大きく水をあけられた形となった。

【図解】2度の墜落事故を起こしたボーイング737MAX8型機

 一方エアバスのホームページに公開されたデータによると、同社の上半期納入数は389機で昨年同期比28%増。今年いっぱいこの状況が続いた場合、エアバスがボーイングを抜いて世界1位の航空機メーカーとなる可能性もある。

 737MAX型機による2件の墜落事故では346人が犠牲となり、大幅な納入数の減少は事故による影響の範囲を証明する形となった。ボーイングによると6月も同機の受注はなかったという。

 ボーイングは737MAX型機のソフトウエアの修正を行ったが、米連邦航空局(FAA)は先週、シミュレーター試験で新たな問題を発見したと発表。同機の運航再開の見通しは一層不透明になった。(c)AFP