【7月11日 Xinhua News】中国では第5世代移動通信システム(5G)の商用ライセンス交付後、各地方が素早く行動に出ている。6月以降、上海市や湖南省(Hunan)、山東省(Shangdong)済南市(Jinan)などが5G展開3カ年計画を発表し、雲南省や四川省なども5G展開3カ年計画を間もなく発表する。上海証券報が伝えた。

 中国工業・情報化部(工信部)が6月6日に5G商用ライセンスを交付すると、湖南省や済南市、上海市、雲南省(Yunnan)、四川省(Sichuan)がただちに行動を開始した。

 済南市人民政府弁公庁は6月上旬、「済南市5G革新発展促進行動計画(2019~2021年)」を発表した。

 6月19日には「湖南省5G応用革新発展3カ年行動計画(2019~2021年)」が正式に発表された。

 上海市政府は7月上旬、「上海市5G網建設・応用推進加速に関する実施意見」を発表し、5G産業発展に向けた3カ年行動計画を打ち出した。2021年に5G応用分野の革新企業100社を育成し、5G応用産業規模を1000億元以上にするとの目標を掲げた。また、2021年までに5G基地局3万カ所を建設し、300億元以上を投じる計画を明らかにした。

 雲南省発展改革委員会は「『デジタル雲南』3カ年行動計画(2019~2021年)」(意見募集稿)を発表し、6月14日に意見募集を完了した。

 「四川省5G産業発展行動計画(2019~2022年)」は起草が終わり、間もなく意見を公募する。同計画は今後3年の四川省5G産業発展のガイドライン、発展目標、重点業務、保障措置を明らかにするものとなる。

 さらに6月以前には「広東省5G産業発展加速行動計画(2019~2022年)」と「北京市5G産業発展行動案(2019~2022年)」が発表されている。

 これらの行動計画や意見募集稿からは、各地方が、超高精細映像やインダストリアル・インターネット、自動運転を重要な5Gの運用分野と位置付けていることがわかる。

 各地方は壮大な目標を掲げている。広東省は2020年末に5G生産額を3000億元(1元=約16円)以上に引き上げ、2022年末に1兆元規模の5G産業集積エリアを形成し、5G技術イノベーション能力で世界をリードするとの目標を打ち出した。

 湖南省は2021年に5G関連産業規模を1000億元以上にし、全省のデジタル経済規模を4000億元にするとした。

 一部地域はすでに投資計画を明らかにした。雲南省は「『デジタル雲南』3カ年行動計画」で210件のモデルプロジェクトを推進し、3年で1033億4400万元を投じるとした。

 北京市は2022年までに、北京市の通信会社による5G網投資は累計300億元を超え、5G網は首都機能核心区、都市副中心、重要機能区、重要場所をカバーするようになるとの見通しを示した。(c)Xinhua News/AFPBB News