【6月29日 AFP】20か国・地域(G20)首脳会議(サミット)出席のため大阪市を訪れているドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領と習近平(Xi Jinping)中国国家主席は29日、同市内で会談した。トランプ氏は中国と「歴史的」な貿易協定を結ぶ用意があると述べた一方、習氏は「協力と対話」を呼び掛けた。

【関連記事】習主席、保護貿易主義や「いじめ」を批判 アフリカ首脳との会談で 大阪

 世界の二大経済大国である米中間の「関税戦争」について徹底的に討論するこの会談の冒頭、トランプ氏は「公正な貿易協定を結ぶことができれば歴史的なことだ」と指摘し、「われわれは完全にその用意がある」と述べた。

 習氏は「対決」よりも「協力と対話」の方が望ましいと述べた。

 28日から2日間の日程で行われている今回のG20サミットで、最も高い期待が寄せられていたのがこの会談だった。もっとも、専門家の間ではこの会談で両国間の「貿易戦争」を終わらせる全面的な合意に達するという見方はほとんどない。

 大半の専門家が最良の展開として期待しているのは、米中が対立を一時棚上げしてこれ以上の追加関税発動を回避し、最終的な合意に向けたさらなる協議への道を開くことだ。(c)AFP