【6月28日 AFP】(更新)フランスで28日、同国の観測史上初となる45度超の気温が記録された。欧州は異例の猛暑に見舞われており、各国で死者が出る事態となっている。

 フランス気象局(Meteo-France)がAFPに明かしたところによると、南部モンペリエ(Montpellier)近郊のガール(Gard)県ガラルグルモンテュ(Gallargues-le-Montueux)村で史上最高気温となる45.9度が観測された。

 同国でのこれまでの最高気温は、約1万5000人が死亡した2003年8月の熱波の際に同地域で記録された44.1度だった。同日にはこれに先立ち、南東部カルパントラ(Carpentras)の町で44度以上の気温が観測されていた。

 スペインでは、南部アンダルシア(Andalusia)地方で17歳少年が農作業の合間に涼もうとプールに入ったところけいれんを起こし、コルドバ(Cordoba)の病院に搬送されたが死亡した。また北部バリャドリード(Valladolid)でも、93歳男性が路上で倒れて死亡した。死因は熱中症だという。

 熱波による死者はイタリア、フランス、ドイツでも高齢者を中心に報告されている。イタリアでは27日、ミラノ駅で72歳のホームレスの男性が熱波で体調を崩して死亡。ドイツでは26日、少なくとも4人が水浴び中の事故で死亡した。

 スペイン北東部カタルーニャ(Catalonia)自治州では26日、熱波による森林火災が発生。消防隊員数百人と兵士らが陸と空から消火活動を続けているが、気温44度という高温と極度の乾燥のせいで難航している。

 カタルーニャ森林当局は、養鶏場で不適切に管理されていた肥料が熱波の影響で発火したことが、火災の原因とみている。(c)AFP