【6月16日 AFP】イタリアの映画監督・オペラ演出家のフランコ・ゼフィレッリ(Franco Zeffirelli)氏が15日、ローマの自宅で死去した。96歳だった。

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 イタリアメディアが家族の話として報じたところによると、米アカデミー賞(Academy Awards)にノミネートされたこともあるゼフィレッリ氏は、長らく病を患っており、このところ病状が悪化していたという。

 ジュセッペ・コンテ(Giuseppe Conte)首相はゼフィレッリ氏について、「映画、芸術、美のイタリア大使。偉大な映画監督、脚本家、演出家。偉大な文化に関する偉人」と評した。アルベルト・ボニソーリ(Alberto Bonisoli)文化財・文化活動相は、ゼフィレッリ氏を「現代の天才」と呼んだ。

 ゼフィレッリ氏は1923年2月12日生まれ。アカデミー賞の作品賞・監督賞にノミネートされた『ロミオとジュリエット(Romeo and Juliet)』(1968)のほか、『ハムレット(Hamlet)』(1990)や『じゃじゃ馬ならし(The Taming of the Shrew)』(1967)といった劇作家ウィリアム・シェークスピア(William Shakespeare)の映画化作品を手掛けた。十数本の長編映画に携わったほか、30作品以上の舞台やオペラも監督した。

 ゼフィレッリ氏は政界に進出したこともある。1994~2001年には、実業家のシルビオ・ベルルスコーニ(Silvio Berlusconi)氏(後に首相)が結党した中道右派政党フォルツァ・イタリア(Forza Italia)の上院議員を務めた。(c)AFP/Franck IOVENE