3万2000年前のオオカミの頭部、ロシアの永久凍土で発見
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【6月14日 AFP】ロシア北極圏の永久凍土から、約3万2000年前に死んだ成体のオオカミの頭部が、ほぼ完全な状態で見つかった。研究チームが発表した。
厚い毛皮に覆われた頭部は、シベリア地方ヤクチア(Yakutia)を流れるチレフチャフ(Tirekhtyakh)川の土手で昨夏、地元住民が発見。
頭部の長さは41.5センチで、良い保存状態で脳や軟部組織、力強い歯もそろっている。
地元の古生物学者らに送られ、東京慈恵会医科大学(Jikei University School of Medicine)の研究チームと共に調査に当たった。
サハ共和国科学アカデミー(Yakutia Academy of Sciences)でマンモス研究を専門とするアルベルト・プロトポポフ(Albert Protopopov)氏は、これまで見つかっているオオカミは子どもばかりで、「今回のような発見は初めて」だとしている。
調査の結果、このオオカミは約3万2000年前、氷河時代の更新世に死んだことが示され、当時2~4歳だったとみられるという。
プロトポポフ氏は、ロシアと日本、スウェーデンの研究チームが調査を続けているとしており、このオオカミが「独立した亜種かどうか見極めたい」と話している。(c)AFP